macaron-マカロン-   *イケメンアイドル's Love life*

現場の休憩時間に入ると、その場の空気は一気に緩んだ。今までの張り詰めた雰囲気が嘘のそうだ。


レイアは今日も先に上がる為、全員に挨拶を済ませると、帰る準備に取りかかった。


すると、屋内だと言うのに急に影が差し掛かった。


後ろを振り向くと、良一が立っていた。


「び…っくりしたぁ。住吉さん、どうしたんですか?」


レイアは、堂々と仁王立ちしている良一を不思議そうに見つめると、小さく小首を傾(カシ)げた。


「これから仕事か?」


良一は仁王立ちのままで尋ねる。随分低い声を出して、本当の仁王のようだ。

レイアは可笑しくて、軽く笑うと「いいえ。」と答えた。


「では、飯を食いに行くぞ。付いて参れ」


良一は大げさに背中を向けると、ゆっくりと歩きだした。


レイアは、食事に付き合うことにした。これからの事を考えると、断るのは得策ではない。だが、すぐには動かなかった。


良一の動きが面白かったので、じっと動かず見ていた。自分が付いていかなければ、相手はどんな反応をするのだろうか。


レイアの眠っていた悪戯心が、疼(ウズ)きだしたのだった。