「―――まぁそんで進藤くんとふたりきりになっちゃって…」


「うわっそれヤバくない!?」


「私もヤバいんじゃないかと思ったけどあっちはなんとも思ってなかったみたいだよ。着替えたあとうっかりノーブラ発言しちゃったけどむしろ馬鹿にされたし」


「どうなったらそうなるの?バカでしょ捺乃。バカでしょ」


「うるさい。あいつが私をあおるのが悪いんだ!」


「で、そのあとは」


「紅茶飲んで乾かしてもらった制服着て、んで家まで送ってもらった。簡単に言うとこんなもんだよ。うん」


「簡単に言うと…ね」


「詳しくは語りません」


「あやしい~」


彼女は眉根を寄せて私の顔を覗き込んできた。


「私そういうの嫌いなんだよね。あーうざいうざい」


私は「シッシッ」と手で追い払う動作をした。