日直当番

「気分はどうですか?」と言いながら進藤くんは向かい側のソファに座った。


「寝たせいかちょっと楽になった気がする」


「本当ですか?あ、服、すいませんね。女性モノの服が見当たらなくて」


「いいよ別に。貸してくれるだけありがたいし。ぶかぶかだけどね」


「確かに華奢な身体に大きな服はちぐはぐしてますね」


進藤くんはあごに手を当てて私のことを舐め回すようにジロジロと見ている。


「なに」


「…いえ、別に」


ふいっと私から目を逸らす。


「なんだよ気持ち悪いな。まさかヘンな気起こしちゃったんじゃないのぉ?」


私は意地悪するみたいに進藤くんに人差し指を向けてクルクルと回した。


「はっまさか。あなたにヘンな気を起したら気が狂ったも同然です」


進藤くんは足を組みながら言った。