「あ、ていうか私あのあとどうしたんだっけ?」


私は寝かせられていたソファをきしきし言わせながら座り直した。


下にはちゃんとバスタオルが敷いてあった。


「10秒だけというから待っていたのに、寝てしまうのでびっくりしましたよ。仕方なく僕の家までおぶってきました」


「おぶっ…ハズイ…」


私は両手で顔を覆った。


「え、ここ進藤くんのウチなの?家の人たちは?」


部屋の中の様子を見るとここはリビングみたいだ。


無駄に物を置かずにすべてきちんと整頓されているところが進藤くんのウチらしい。


「はい。今は僕以外誰もいません」


と、いうことは、今は進藤くんのウチで私と進藤くんのふたりきり?