「ちょっとは気ぃ使ってよ」


「あなたの問いに正直に答えただけです。そもそもガラスの破片を手でかき集めたりしないでしょう?」


「進藤くんは親切にしたいの?憎まれ口叩きたいの?」


「憎まれ口?叩いたつもりはないのですが」


「私のこと馬鹿にしてんの?」


「馬鹿にしたつもりもないのですが」


進藤くんは目だけ上げて口の端に笑みを浮かべた。



その顔がいかにも私を馬鹿にしているように見えてムカッと来た。


思わず進藤くんのスネを蹴ってしまった。


「っ!!?」


進藤くんは声にならないうめき声を上げてその場にうずくまった。