日直当番

「最近捺乃と私に隠れてこそこそしてたじゃない。私に隠し事でもあるんじゃないの?」


「それは、隠し事っていうか、つまり…」


「つまり、どういうこと?」


由理が訝しげに皆川に尋ねる。


「つまり、岩戸は誤解しているだけで、その…。俺は、俺が好きなのは…俺は岩戸が好きなんだ。俺と、付き合ってほしい」


皆川の横顔は真剣そのものだった。

真っ直ぐに見つめる眼差しの先には由理がいる。

由理の顔がふっとほころんだ。


「…うん」



やったあああああああ!!



そうか、そういうことだったのね。


「由理はヤキモチ妬いてたってことか」


「僕にはよくわからないですが、一組のカップルが誕生したということですね。良かったですね」


由理は皆川のことが前から好きだったんだ。

私が皆川とマックにいたところを見たり、皆川を褒めるようなことを言ったりしたことに嫉妬してたんだ。

皆川が来ると私たちを避けてどこかに行っちゃうのも、今回の勉強会を渋ってたのも、私たちが付き合ってると思ってたから気を遣って…。