日直当番

やっぱり持つべきものは友ってね。


勉強会が始まってから2時間ほど経ったころだったか、一番先に集中が切れたのは皆川だった。


「あーもう頭パンクしそう!なんで日本史ってこんなに覚えることばっかなんだよ!」


皆川はそう言いながら両腕を伸ばしてそのまま後ろに寝転がった。


「皆川リタイア~」


「リタイアじゃねぇ。ちょっと休憩だ」


「丁度小腹も空いてきたし、おやつでも持ってこようか」


「おお神崎ありがとう」


ここでふたりっきりにさせてみよう。

私ったら気が利くでしょ。

皆川に目配せをすると皆川はそれに気づいてにやりと笑った。


ふたりきりの時間をつくるためにゆっくりゆっくり階段を下りる。

キッチンへ向かい、戸棚の中のクッキーを取り出した。小さい袋に小分けされているので、勉強しながらでも手を汚さないで食べられる。


さてさてふたりはどんな様子かな。楽しく談笑してるかな?