日直当番

進藤くんと久しぶりに話すことにいささか緊張している自分がいた。


電車が揺れる度に自分の肩が進藤くんの肩に軽く触れる。


心地良いような、くすぐったいような、妙な感覚に酔わされる。


私は耐えられなくなって向かいの座席に移った。


「どうかされたんですか?」


「別に。反対の景色が見たかっただけだよ」


「外は真っ暗で何も見えませんよ」


「いいじゃんなんだって」


しばしの沈黙のあと、進藤くんはおもむろに立ち上がり私の目の前に来て吊革につかまった。


「な、なに」


「神崎さん、最近僕のこと避けてるでしょう」


どき。