日直当番

私たちは一緒の電車に乗った。


帰り道がほぼ一緒なので仕方がない。


8時を過ぎていたこともあり、車内は大して混んでいなかったので、必然的に隣り合って座った。


「神崎さんとまともに話すのはだいぶ久しぶりな気がしますね」


「そうね」


「神崎さんは何か本を買ったんですか?」


「いや、雑誌を立ち読みしていただけ。進藤くんは何買ったの?」


「科学雑誌です。物理に興味があるもので」


「へー相変わらず真面目なのね」


お互い口数も少なにただ電車に揺られていた。