隣の進藤くんは黒板を眉根にしわを寄せて黒板を凝視していた。


それから深いため息をついて両目に手を当てた。


これは私が助けてあげねば。


「何が見えないの?」


「全部です」


そりゃ重症やな。


荒川先生の字は汚いから更に見にくいんだろう。


「私のノート見る?机くっつけよっか」


「そうしてくれると助かります」


昨日の事件により、今日から進藤くんは進藤 with no メガネになった。


すべては私が悪いのです。


私が無理して蛍光灯を取り付けようとした上に、進藤くんの眼鏡を割ってしまうだなんて。


誠に申し訳なく思っております。