日直当番

「神崎さん、まだ消し残りがあります。もっときれいに消せないんですか?」


「ぅるっさいなぁ。いいでしょこのくらい!」


そのあとの休み時間、私は口うるさいこの男と格闘していた。


「なんで黒板掃除ごときでこんな神経すり減らさなきゃなんないの!アホか!」


「僕はすべてにおいて完璧でなくては気が済まないタチです。任された仕事は必ず遂行します」


「おおげさだろ。日直くらいで」


「というよりこの会話自体無駄なので黙って消してください」


「誰が先に口出してきたんだよ。ったく」


イライラ イライラ


さっきの雰囲気はどこに行ったんだ。


「あ、てか5、6校時講演会じゃん。かったるっ」


「F大学人間発達文化学類の小田原先生の講演会ですよ。実に興味深いじゃないですか」


新藤君は噛みそうになるセリフを淀みなく言った。


「知らんしそんな人。興味ないしそんな話」