『 日 進藤弥也
  直 神崎捺乃 』 


私は黒板の前でそこに書かれた名前を見て首をひねった。


たしかに今日は私が日直当番だ。


でも日直って隣の席どうしでなるから、皆川と一緒のはずなのに


どうして斜め後ろの進藤くんと……?


ガラガラ…


教室の前の戸が開いて、丁度よく進藤くんが入ってきた。


「進藤くん、今日私と皆川が日直のはずなんだけど…」


「皆川くんは発熱のため欠席です。その代わり繰り越しで僕が日直です」


進藤くんはそう言うと、風を切るようにして私の脇を歩いて行った。