大人のなり方

こんな、もりあがっていても。

私の門限がくるのは一番早くて。


「あれ、まどかちゃん、そろそろ時間?」


立野君が時間に気づいて、声をかけてくれた。


「あ・・・うん、そうだね。」

せっかくもりあがってるのに。

このまま、他の子にはなにもいわないで

抜けてしまおう。

いつも、そうだし。


そのとき。

立野君がまどかの耳元で小さくささやいた。


「送るよ。」