「余計なことしないで! 知らない男のヒトから、あたしのことで電話なんかかかってきたら、ユーにどんなふうに思われるか…」

「もちろんいきなり電話してきたもんだから、彼女、最初は俺を怪しがってたみたいだけど、“キミの友達の様子がヘンだ。もしかしたら自殺とか考えてるのかもしれない”って話したら、ちゃんと分かってくれたよ」

「“ちゃんと分かってくれた”って……」

ユーはきっと、あたしがオトコといっしょにいるってだけでヘンな勘ぐりしてると思う。


「ユーってコから伝言を預かってるぞ」


「伝言…?」


「キクチ・ヨーコが言ってたような画像はこの世に存在しないって、それだけ愛に伝えてほしい、ってさ」


“キクチ・ヨーコが言ってた画像”といえば、あたしの恥ずかしい画像のことだ。

ソレがこの世に存在しないってどーいうコト?

…ってか、そもそもそんなことあるはずない。


「そんなの、信じらんないよっ」

「俺には詳しい事情は分からねぇが、とにかくお前はシカトこいてねぇで、そのユーってコとちゃんと話したほうがいいと思うぞ」