「あはは~
なんかあったら連絡しろよ。」


「ありがとね。
素良が帰ってきたら
連絡するね。」


「おう!!じゃまたな~」



電話を切って
大きくため息をついた。


冷蔵庫でもう一本
缶ビールを空けた。


「なさけねーな。
いつまでも
こんなんだから前に進めないんだ。
わかっているけど
忘れられない。
女ったらしの芳樹くん~
いったいど~した~
いつまでもなさけねーぞ」


また
新しい缶ビールを空けた。
今日は最初の一本は美味しかったけど
その後は
やけ酒気味だ。


「悪酔いしそうだ。」

奈楠が寝ている反対側の
ソファーで目を閉じた。



「歩来~・・・・・」
名前を呼んでみた。


「おきてたら情けなくなるから
寝るか~」