部屋に戻ると
奈楠は自分の部屋のドアを
思いっきり閉めた。

「悪かったよ・・・・
今度時間余裕ある時にたのむ。」

ドアに何かぶつけた。


「めんどくせーな
思春期はさ~」
俺はブツブツ言いながら
リビングに入って驚いた。


テーブルにはグラスがセットされていた。
冷蔵庫にあるもので
作った酒のつまみが何点か
置かれていた。

「奈楠~すげーじゃん!!」
ドアの前で声をかけたら
またドアに何かぶつけた。


俺もさすがにむっときたから

「いつもこんなのつくらないからさ。
おまえがこんなに
出来るの知らなかったさ~
そんなに怒るなよ。
弟夫婦に紹介もしたいしさ」


スーツからスウェットに着替えた。


そしてソファーに腰かけた。


「弟夫婦か・・・・・」

わかっていても
胸が痛む。