不気味な風が吹き、月が妖しく地を照らす。 周りからはこの世の音が全て消えたんじゃないかと思うぐらい、静か過ぎる。 まだ若干十歳だったヒナタは、住んでいた村から離れた森の中に作られた正方形の牢屋の中で、ぼんやりと月を見上げた。 目の前に並ぶ逃げられない為の鉄格子を掴み、呟いた。 どうして私はここにいるの? 「どうして私は外に出ちゃ駄目なの?」 もうここに入って一ヶ月が経つ。そしてヒナタは側に転がる二つの影に振り返る。