「そこで、逃げちゃ駄目だよ」 謝りに行くか行かないかをいつまでも決断しない私に向かって、ヒナがかけたその言葉に、私の中の何かが動き出す。 そうだ……変わらなきゃ。 そして、その翌日の、午後六時。 私は、トキのいる農業高校の校門に立っていた。