「知らないお前を知るたびに近づきたいと思う。 これ以上……そんなこと、許されるわけがねえのに…」 搾り出すようなトキの声は続いて、 腕の力を緩め、お互いの顔が息がかかる程近くにあるのに 私と目を合わせることなく、言った。 「俺にはそんな資格、ないくせに」