写真の中、さっきの女と二人の子供が楽しそうに笑っていた。 あたりを見てみると写真は他にも沢山あって、その全てが色とりどりのペンやシールでデコレーションされ、眩しいぐらいの笑顔で写っていた。 気付けば、それをひとつひとつ手にとっていた。 「佳織 1才の誕生日」 「琢磨 入学式」 「初めての家族旅行」 写真から伝わってくるのは、幸せ。 溢れるほどのそれが、胸を深く突き刺して ……俺は 立ち尽くして、しまった。