スタッカート



「公園……?」

ぽつんと立った電灯。
その青白い光に照らされる、小さな噴水。
錆びたブランコ、すべりだい。

そこは

とても小さくて寂れた、公園だった。

「ここ、俺の秘密基地」

そんな、小学生が言うような(いや、今時小学生も使うのか分からないような)単語を、恥ずかしがるようすもなく口にした佐伯は、私の頭にコツンと何かを当ててきた。

目の前までにゅっと伸びてきた手に握られていたのは、缶の烏龍茶。

「とりあえず、飲め」

視線を隣に立つ佐伯に向けると、そこにはやっぱり、あの「無表情」があった。