無言のまま、視線をステージに戻す。 ベースを抱える勇太さんと、スティックを持った恵さん―― ひとつひとつ、目で追っていく。 そして トキが、ゆっくりと、マイクに手を置いた 次の瞬間。 ……温かい波が、私を包んだ。