メイドなあたしとイジワルご主人様。

妙に神妙な顔をして、裕介は言った。


あたしの中の何かがフツフツと沸きあがってきた。


「ねぇ、裕介。ウソなんでしょ?ねぇっ!ウソって言ってよぉ!」

いつのまにかあたしの目からは涙が溢れ出していた。


そして裕介にすがりつくかのようにあたしは泣き崩れた。


留学って。パリに行くだなんて聞いてないよ。


離れちゃうじゃん。

いつまでかは知らないけど。


って、いいこと思いついた。