思う存分キスをして。


その透き通る瞳であたしだけを見つめて


そして、何度でも囁いて。


『好きだよ』


それが、まるで魔法の呪文みたいにあたしの胸に染み込んでくるから・・・・・。



見上げれば、慧の優しい顔がそこにあって。


「まだ、信じられない?」


「・・・・・うん」


「・・・・・じゃ、どうすればいい?」


「・・・・・ぎゅっとして・・・・・?」


慧はあたしの言葉にちょっと目を見開き、驚いたあと―――


ふっと優しく微笑み、それから優しくあたしを抱きしめてくれた。