「それじゃ、アタシはこれから塾だから帰るねー。また今度ね舞依子!!」



「うん、塾頑張ってね!!バイバイっ!!」



カフェで、これから塾という美奈とは別れ、さっき大量に買った洋服が入った色とりどりのショップ袋を肩に掛け、アタシも家路につく。



今年は受験生だし、アタシも美奈みたいにしっかり勉強をしないといけないな、と考えていたからなのか直ぐに家に着いた。



すると今家から出てきたのか、ママやパパと同年代くらいのいかにも生真面目そうな男とばったり会った。



一応、アタシが「こんにちは」と軽く挨拶をすると男は、アタシを上から下までじっとりとした目で見定めると、



「さすがは祁依子(ケイコ)が産んだだけあって、なかなかの顔立ちだねぇ…」



そお言うと、男はタバコに火を点けアタシが今歩いて来た方へ立ち去っていった。