やっぱり、俺が風邪を引くと悪いことが起こるらしい。

いや…これは、悪い事じゃなく良いことなのか?


でも、柚木ちゃん…泣いちゃったし。


柚木ちゃんは俯いたまま、泣いている。

俺はおぼつかない足取りで柚木ちゃんの横に行った。


そして後ろから抱きしめる。



何やってんだろ…俺。

こんなの、教師と生徒がやることじゃないだろ。



頭では、分かってる。

でも…カラダはときに言うことを聞いてくれなくなるんだ。



「ごめんね…修司」


柚木ちゃんはそう呟いたきり、また泣き出してしまった。



なぁ…柚木ちゃん?

なんで俺のこと…拒まないんだ?


俺、生徒だぞ?

なんで…


「やめてよ!」

って俺の腕を振り払わない?


俺…ヘンな期待…しちゃうよ?


いいの?

俺は…マジ、だよ?