アイツ…彼氏とケンカでもしたのか?

……いや、違うな。


明らかに俺が言った言葉のあとに、ああなった。

俺…アイツを傷つけるようなこと…言ったっけ?


いつもと同じように言ったつもりだったんだけどな…



そんなことを思いながら教室に入る。

志帆とは玄関で別れた。


志帆はどっかに用事があるらしい。

そこによってから教室に行くと言っていた。




『……………?』


教室に入ると後ろに人の固まり。


なんだ…コレ。



『………あっ!修司!』


教室の端にいた新が俺の姿を見つけると駆け寄ってきた。

そして、俺の腕を取ると人の固まりの中へと押し込まれた。


はっ?!

なんだよ?



『これ、見ろよ』


新が指しているのは学校新聞。

新聞部が作っている新聞だ。


行事や

学校で起こった珍事件などが載っている。



そして、俺はその新聞を見た瞬間。

目を見開いた。


だって


『スクープ!

木下柚子先生の転勤の原因は生徒との禁断の恋のせい?!』


なんて見出しが大々的に出ていたんだ。