「修司はさ」


突然下の名前で呼ばれ、俺はたじろく。

でも千絵先輩はまったく気にしてないようだ。




「なんで生徒会に入ったの?」


『いや…担任に生徒会入れ、って言われたんで。

千絵先輩はどうしてですか?』


私?と不機嫌そうな声をもらす先輩。

なんでいきなり不機嫌になるんだよ?



「バカ瑠李にやれ、って言われたから。

俺は今回歴代ナンバーワンの生徒会を作りたいんだ、とか言われてさ。


意味分かんなくない?

しかもなぜか亮子ちゃんもいるし。」



『新田先輩とは顔見知りだったんですか?』



「当たり前よ」


千絵先輩は1度、大きな溜め息をついた。




「あのね、亮子ちゃんにはあたしと同い年の妹がいるの。

で、その妹と私、小学校も中学校も違うんだけどね、でも親友なワケよ。


まあ小学生のときミニバスで出逢ったんだけど。

それで、亮子ちゃんの家には小学生のときから行ってて。

もちろん亮子ちゃんにも会ったことがあった。


だから瑠李の彼女が亮子ちゃんだ、って知ったときはビックリしたんだから」



いっきに喋った千絵先輩はまた、溜め息をついた。