コガネ《短》



その笑顔に目を奪われてまたも動けなくなった俺を、先生は怪訝そうに首を傾げて見つめ、やがて困ったように笑った。

「…あ…っと、甘いの苦手とかなら、あげたり捨てたりして構わないからね?」

んなことするか!と思わず大声を出してしまいそうになる。

深呼吸をして、騒ぐ胸を押さえて言葉を絞りだした。


「……嫌いじゃない」


先生が照れたように、うれしそうに目を細めて笑う。



再び、心臓が音を立てて跳ね上がった。




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