コガネ《短》




そしてあれから月日は経ち、俺は社会人になった。


先生の居ない世界で毎日を過ごして、以前思い描いていた未来は、今こそ果たせるはずなのに。


結局、どれだけ気持ちを誤魔化したって無駄で、行き着く答えはいつも同じで。


女々しくて、情けないと自分でも思う。


だけど先生以外の誰を、どうやって好きになれっていうんだ。