心の、ずっと奥

太郎に包まれている私の体に、温もりを感じていく。


ずっと、冷たく感じていた心と気持ち。

ずっと、心の奥底にしまい込んでいた苦しみのドアがそっと開いていく。


そしたら、ほんの僅かだけど光が見えてきたような気がした。


太郎が開いてくれた苦しみのドアから、黒い闇が溢れ出ていく。


一人で、ずっと抱え込んでいた黒い闇。


気づいたら、心のズキズキとした痛みも消えていた。