家まであと五分といった道を歩いていると、 「……ゃーー」 雨の音に混じって、何か聞こえてきた。 「何……?」 ぱしゃと水音を立てて、私の足が止まる。 聞こえたのはすぐ横にある公園からだった。 「にゃー……」 何か、鳴き声のような……。 好奇心からか、私の足は自然と鳴き声のする方へと向かい、気付けば公園の敷地内に足を踏み入れていた。