けたたましい悲鳴を上げ、思わず飛び起きて見開いた目の先には、奴の顔。

リトがあたしの胸元にうずくまるような形で寝ていて、ちょうど、彼のふっさふさの猫耳が頬に当たっている状態だった。


当の本人は今のあたしの悲鳴で起きたらしく、「んー……」と言いながら眠たそうに目を擦った。

「おはよう、シイカ」

「あ、おはよう」

って、違う!

そう叫びたかったけど、現在の状況に改めて言葉をなくしてしまった。

ひとつのベッドに寝てるなんて、まるでこ、こここ恋び……!!

「シイカ?」

「とぅあっ!?」

「……とぅあ?」

「〜〜っ! な、何でもない! てか何でここにいるの!」

「だって、さみしかったから」

「さ、さみしい!?」

君は何歳だ!

見た目は立派な大人なのに、中身はまるで子どもみたい。

「だからって……」

「シイカ、やわらかい」

人の話を聞けぃ!!

てかセクハラ発言をするなぁっ!