そこで、私はあることを思い出した。 「そういえばさ」 美月は何?と言って私を見る。 「昨日、猫拾ったんだ」 「猫?」 「うん。野良猫だったんだよね。黒猫で、珍しい眼の色してるんだよ」 可愛いんだあ、と言いながら私はリトのことを美月に話した。 美月は聞いているだったけど、それでも最後までちゃんと耳を傾けてくれていた。 話し終えた私に美月が言った。 「良かったわね、新しい家族が出来て。今度見に行くわ」 その言葉が妙に嬉しくて、私はえへへと照れ笑いをして頷いた。