「出た!神崎夫妻だ!」

「ちげ~よ!バカ!」


『神崎夫妻』
ウチらのあだ名。幼なじみで、名字が同じで、クラスが毎回のごとく一緒だったから、自然とこのあだ名がついた。
最初はイヤだったけど、だんだん慣れてきた…。



「お前らまた同じクラスなわけ?仕組んでんの?」

「仕組んでね~よっ!!!!!!」

「そうだよ!離れれるもんなら離れたいよ!こんなヤツ!」

「はっ!?俺だってイヤだよ!こんなヤツ!」

「なんだと~?」

「あっ?やるのか!?」



「ハイ。スト~ップ!やめな。みんな困ってる。」

「真佐(まさ)!」



この人は城生野真佐(じょうのまさ)。彼もウチの幼なじみ。
彼のお父さんは、大企業会社の社長さん。つまり…
真佐は会社の後継者。おぼっちゃまダ。

性格は龍弥と真反対。
優しくて、カッコよくて、何でもできる。ウチの自慢の幼なじみ♪



「またケンカしてんの?」

「だって龍弥が!」

「ちげーよ!瀬里のせいだよ!」

「分かったから…。授業始まるよ。」


「はぁ~い…。」