僕と先生は、その場で別れた。 タクシーを拾い乗り込む後ろ姿を僕は見ていた。 本当は、あのまま・・無理やりでも抱きたかった。 だけど、そんな男の欲望のためだけに何も望んでいない女は抱けない。 一瞬でもいい。 同じ気持ちでキスをして同じ夜空の下で触れ合っていた。 ・・そうだよね? ―先生・・。 僕は、闇に包まれた夜の景色に見を隠した。 帰宅したのは、午前0時をまわっていた。