途端に先生は真顔に戻る。


私はその先生の言葉に促されるまま、再び先生の顔を見上げた。


右目のときと同じ要領で、先生の言葉通りに左目もすんなりとコンタクトは入った。


「はい、よくできました。気分はどうですか?」


「あぁ…はい。お上手ですね」


「そりゃどうも。今度からは自分で入れられるようになれ。コンタクトの1つや2つくらいどうってことないだろ?」


先生はカーテンを勢いよく開けながら言った。