「隼人…」 あたしが寂しそうに呟くと、隼人は更に力を込めて抱きしめてくれた。 「いつも言っとるやろ? 俺は藍果以外は好きになれへんし、藍果以外は愛されへん」 「隼人っ…」 あたしは抱きしめられながら、隼人の温もりを感じた。 …温かい。 そう思うと同時に、隼人はあたしから離れていった。 「ごめんな藍果。俺、今から仕事なんや」 名残惜しそうに、隼人が呟いた。 .