背中を丸めたサラリーマンを横目に、

あたしは街を弾んでゆく。

同じ制服も、ちらほらと、

あたしは心を弾ませて。

「おはようございます。ご入学、おめでとうございます。」

赤い花があたしの胸で躍る。

階段をのぼり、真新しい空気に包まれた教室の引き戸を開ける。

見知らぬ人のしゃべり声。

よく知る人の笑い声。

遠くから、いとしい人の足音を聞いて。

まだ、雨の香りを漂わせて、

「おはよう。」

はじまる。