いつもの1ページ

さて、何を書こうか。

あたしはペンを片手に固まってしまった。

今までありがとう……なんか違う気がする。

楽しかったね……何がって感じ。

何か気の利いた冗談でも書ければいいんだけど……それも思い付かない。

「志穂ちゃんは大学決まってるの?」

「うん」

「翔くんは?って聞かないの?」

「聞かない」

だって知ってるもん。

地方の有名なとこに受かったんだ。
卒業と同時にそっちで一人暮らしするんだってのも知ってる。

ホント、自由人。

「志穂ちゃんに会えないの寂しいなー」

「そう?」

あたしはふっと笑った。

だってこいつはみんなにそんなこと言ってんだ。