中央の席は、彼の記憶のままであった。 机の傷も、イスの傾き加減も。 シャルムは、しばらく懐かしげにそれらを眺めていたが、やがて抱えていた包みをゆっくりと解き始めた。 現れたものは、象牙色の本体に虹色に輝く弦を張った――弦楽器だった。 竪琴に良く似ていたが、どこか違う――素人に分かるような違いではないのだが――それは、見るものが見れば一つの名前が帰ってくるだろう……驚きと共に 『聖琴』と。 .