爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達

「名づけて『太陽光線8号』ああ、俺って天才。」



その頃、近くからパトカーの音が聞こえて来た。


愛は安堵の表情を表すと、太陽に向かって目を配らせた。


「太陽君ね?」


「ですね。」


太陽も同じように目を細めて笑った。


その様子を見て、真幸達も危険が去った事を悟った。


愛が太陽に近づき、手を上げた。


太陽もハイタッチの要領で手を上げる。


だがタッチする事はなかった。


愛の手は、太陽のアゴをしっかりと掴(ツカ)むと、眉間にシワを寄せて低い声で怒鳴った。


「『ですね。』ちゃうやろ、ぼけ!!さっさと逃げて警察呼ばんかい!すでに呼んでるんなら、黙って片隅で見とけ!これは警察の仕事や。いらん事すんな!怪我したらどうすんねん!!」


「しゅ、しゅいましぇん。」


アゴを固定されて話にくそうに太陽は愛に謝った。