爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達

声の方を見ると、和葉が黒服の男に羽交い絞めにされている。


首筋にはナイフが当てられていた。


その後ろでは、葉子が手錠をされて、悔しそうな顔で立っている。


和葉は恐怖で、真っ青な顔をしていた。


その時太陽が叫んだ。


「和葉ちゃん、ムッ●の手の平を思いっきり殴れ。どっちの手でもいいから!」


「え?あ、はい!」



和葉は力の限り、手を叩いた。


その瞬間、強力な電気が黒服の男に流れた。


びびびびびびび!!!



「げ、げ、げ、げ、げ、げ、げ、がぉご。」


黒服の男は黒焦げになって、その場に倒れた。


和葉には傷ひとつない。


赤い着ぐるみは、耐電使用の生地で作られていた。機械いじりが好きな太陽は、強く手のひらに圧力をかける事で、一時的に頭のプロペラから、強力な電気を流す着ぐるみを和葉に着せていた。


緑の着ぐるみの方にも、手の平のイボイボに同じ物を仕込んでおり、こちらは手の平から電気が流れるようになっている。1人目はこれで倒したのだ 


その場にいた太陽以外の人物は、その光景をあ然と見ていた。