爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達

秀一も次々と男達を倒してゆく。


太陽は黙って様子を見ている。


アフロのボスは、分が悪いと思ったのか、抜き足でシルバーの頑丈そうなカバンを握り締め、逃げようとしていた。


「待ちなさい。逃がさないわよ。」


彼女……周防 愛(スオウ アイ)はアフロの前に立ち塞がった。


「この、小娘が!」


今時、誰も使わないような言葉を発したアフロは、持っていたカバンで愛の腹部を狙った。


愛は後ろに避けると、前足の踵落とし(カカトオトシ)でカバンを叩き落とす。


「はぁあ!」


バン!!


「いでぇ!!」


カバンは丁度アフロの足の上に落ちた。


アフロがひるんでいる間に、愛はカバンを取り上げた。


「て、てめぇえええ!返しやがれ!!」


アフロはよろめきながらも、愛に近づこうとする。


黒服全員を倒した真幸と秀一が、愛を庇(カバ)うように立ち構えた。


「おっさん、しつこいんだよ。」


そう言うと真幸は、アフロのアゴにパンチを当てた。アフロは空気が抜けたような声を出して、その場に倒れてしまった。


「そこまでだ!全員動くな!!」