爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達

悲鳴はヤスのモノだった。


秀一がヤスの襟元を引っ張ったのだ。


そのままバランスを崩したヤスの背中に、秀一は勢いよく回転蹴りを当てた。


「ぐはっぅあ。」


ヤスは白い泡を吹いて倒れる。


「秀一、成長したな。助かったわ。」


太陽は軽く礼を言うと、緑色の手でヤスからも短刀を取り上げた。


そして、シマシマ模様の腹を破った。


腹はマジックテープで固定されていたが、実はポケットになっている。


「秀一、油断するな。」


真幸が次々にやってくる黒服の男達に向かって行った。


真幸は、一人目の男のバットを避けると、相手の勢いを利用して、腹部に蹴りを入れた。


うずくまろうとした男の背後に回ると、男の左手を掴み、後ろに回した。


痛みでバットをでたらめに振り回したが、その勢いは弱く、真幸は残った出でバットを奪い取った。


真幸はバットをほおり投げると、男の顔面めがけて膝蹴りした。