爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達

真幸だった。


「真幸、どうした?良いのか、こんなトコにいて。」」


秀一が不思議そうに尋ねる。


「あぁ。今のところはな。それより、ポニーテールに黒いジャージの女を見なかったか?」


《女》と言う言葉に、和葉の耳はピクリと動いた。


「見てないけど?誰なのその女は?」


明らかに不機嫌な顔をして、和葉が真幸を問い詰めた。


「俺の姉貴。今日は俺のセコンドなのに…アイツどこに行ったんだ。」


真幸は困り顔で周囲を見渡した。


「丁度俺たちも人を探してるところだから、一緒に探すよ。他にどんな特徴が?」


「えーと、身長172cm。細身。黒髪。う〜ん、他に特徴は…。」


真幸は考えたが、他に特徴は無かった。


「大丈夫よ、分かったわ。まずはお姉さんを探しましょ。うちのバカ兄貴は後回し。」


葉子がそう言うと、四人はお互いの顔を見合わせて頷(ウナズ)いた。