爆走ハラスメント〜ツンデレ生徒会と硬派な王子達

呆れ顔の秀一を見て、葉子も苦笑いになった。


「お姉さん、私達が付き合ってると思ってるもんね。」


「つうか、あいつは言うことやる事下品すぎる。あんな奴が姉だなんて、何かの間違いだ。」


秀一の姉は美人だ。その上男を振り回す小悪魔系。男をとっかえひっかえする姉に、秀一は嫌気がさしていた。


バブル時代によく見られた、アッシー君や貢ぐ君も数知れず。セフレも多い。
(*アッシー君=車を出してくれる人。)
(*貢ぐ君=お金や物を貢いでくれる人。)


そんな姉の影響で、秀一は女性に対して潔癖になってしまった。いや、女性に対してと言うよりも、性的な事に対して…と言った方がいい。


幼い頃から想いを寄せていた葉子が、3つ年上の先輩にキスをされた現場を目撃した事も、潔癖に拍車をかけた原因の1つだ。





当時中1の葉子に、「誕生日プレゼントは何がいい?」と聞かれた先輩は、「葉子が欲しい」と言った。葉子は意味が分からなかったので、どう言う事かと尋ねた。


「葉子ちゃんは何もしなくて良いよ。じっとしてたら良いからね。」


先輩はそう言うと、葉子にキスをした。葉子はきょとんとしていた。