一瞬の判断で扉の死角に身を潜め 息を殺し、物影から相手の行動を読む 後ろ姿からすぐに湊だと分かった 目的を果たすよう 必死に膨大な資料の中から、何かを探し出している湊 何となく湊の必死な姿に 見てはいけないものを見てしまったような そんな罪悪感が私の中にどっと押し寄せて 私は彼の前に姿を現すことができなかった