「良かった…
悠里、ありがとな」
「湊…
死なないで…
私を置いてかないで…
一人しないでよぉ」
「大丈夫だよ、悠里。
お前なら大丈夫だから。
寂しい時は月見てさ…
俺のこと少しでも思い出して?
な?
悠里・・・
もう泣くなって…
最期くらい悠里の笑顔が見たい」
無理矢理作った笑顔に
ふって笑う湊
握られた手に
もう感じるほどの力はない
「湊…?
湊!!
湊!!」
「悠里・・・
ありがとう。
愛してる」
私たちに
もう未来はない
本当は分かってる
夢は
夢のまま終わってしまうことも
決して現実にはならないことも
分かってるからこそ
私たちはいつまでも夢を見るの



