「お前…
俺を裏切るのか?」
「裏切る?
私がいつあなたを?」
「両親に売られたお前を拾ったのは俺だぞ?
俺はお前の命の恩人だ。
な?
そうだろ?悠里・・・
だから大人しくあいつを始末すればいいんだ。」
「…どうして湊を撃ったの?
あれは私と湊の戦いよ」
「あいつはこの国全体を裏切ったんだ。
死んで当たり前だよ。
あいつはもう必要のない存在だ」
-必要のない存在-
どうしてこいつらは意図も簡単にそんな言葉を口にするのだろう
私たちがその言葉にどれだけ傷付いてきたかも知らずに
こいつらは…
「そうやっていつも私たちのことを道具として扱ってきた罰ね。
さようなら。
もうあなたの顔も見たくないの。」
「悠里・・・
お前…
それが彼の最期の言葉だった
そしてこれが
最期の私の仕事
ようやくこの時
私はネバーランドという組織から
解放された気がしたのだから



